小学生の水泳の教え方は順番が大切!親子で進める練習ステップと学年別の目安
子どもがなかなか泳げるようになれず、悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
「まずは自分で教えてみたい」と考える人もいるかもしれません。
自分が教えることで、子どもの泳ぎが上達してくれたら嬉しいですよね。
ここでは、小学生の水泳の教え方について、教える順番や意識するポイントを分かりやすく解説します。
どのように教えていけばよいのか、ぜひ参考にしてください。
小学生の水泳の教え方は「順番」が大切

小学生に水泳を教えるときは、教える順番が重要です。
最初から泳ぎを教えるのではなく、水に慣れることから徐々に始めていきましょう。
教える順番は「水慣れ→浮く→バタ足→手→息継ぎ」
小学生に水泳を教えるときは、「水慣れ→浮く→バタ足→手→息継ぎ」の順番で進めることがポイントです。
この順番は、「水に慣れる→体を浮かせる→バタ足で進む→手の動作を足す→呼吸を足す」というように、身体への負荷を少しずつ増やしていく方法です。
水に慣れないうちから足や手の動かし方を教えても、子どもは「水が怖い」という気持ちが先走ってしまい、練習が進みにくくなる可能性があります。
教える順番を意識しながら、水泳の練習を進めていきましょう。
まずは泳ぐことより水に慣れることを大切にしよう
子どもに水泳を教えるときは、まず水に慣れることを優先しましょう。
水を怖がらない子どももいますが、多くの子どもは水に対して恐怖心を持っています。
水に慣れておくことで、その後の「水に浮く」「バタ足で進む」などの段階でも、スムーズに練習を進めやすくなります。
顔を水につけたり、水中に潜ったりすることに少しずつ慣れていき、水に対する恐怖心をなくしていくことが大切です。
水に慣れる詳しい方法については後述しますが、まずはお風呂で、手にすくった水に1秒顔をつけてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
【学年別】小学生の水泳はどこまでできればOK?

小学生の水泳の進め方は、文部科学省による小学校体育の学習指導要領をもとに、大まかな目安が示されています。
学年別にどこまでできればよいのかを解説しているので、子どもの進み具合と合わせて参考にしてみてください。
参照元:文部科学省 学習指導要領
【低学年】水に慣れて浮けるようになる
小学校低学年は、水に慣れて浮けるようになればOKです。
水への恐怖心をなくし、浮くことはもちろん、潜ったり水中を歩いたりするなど、水の中で自由に動くことができればよいでしょう。
水に慣れる遊びとしては、水のかけあいや水中ジャンケン、水中にらめっこ、輪くぐりなどがあります。
水に慣れて恐怖心がやわらいできたら、け伸びなどの浮く運動にも取り組んでみましょう。
楽しみながら水泳の基礎を固めていくことで、中~高学年の水泳学習にも問題なく取り組めるようになります。
【中学年】バタ足で進み、息継ぎができるようになる
小学校中学年は、バタ足で進み、息継ぎができるところまで進められればよいでしょう。
とくに、バタ足は、さまざまな泳ぎをするうえで重要な動作です。
「プールサイドに腰をかけてバタ足」→「ビート板を使ってバタ足」→「ビート板なしでバタ足」と順に進めていくと、無理なく身につけやすくなります。

引用元:なかい水泳予備校
ビート板を使ってバタ足の練習をするときは、画像のようなけのびの姿勢で練習するとよいでしょう。
息継ぎについては、息を吸うタイミングや顔を上げる角度などが難しいため、できるようになるまで時間がかかることもあります。
バタ足中の息継ぎは、水中で息を吐き続け、息が苦しくなる前のタイミングで顔を出して吸う流れが基本です。
顔をつけたままの状態で鼻から息を吐き、顔を上げたタイミングで、口で息を吸います。
息を吸った後は、また顔をつけて鼻から息を出すという動作を繰り返しましょう。
息継ぎをする間も、バタ足は止めずに続けることを意識してください。

引用元:なかい水泳予備校
ビート板を使って息継ぎの練習をする際も、同じように行います。
中学年でバタ足と息継ぎができるようになれば、本格的な泳ぎの練習にもつながります。
【高学年】クロールで安定して泳げるようになる
バタ足と息継ぎができるようになれば、高学年ではいよいよクロールで安定して泳げるようになることを目標にしましょう。
クロールの基本となる「水のかき方」を身につけることが大切です。
水の外で、腕を大きく回す動きをしてみることから始めてみましょう。
クロールは、「背泳ぎ」「平泳ぎ」「バタフライ」の基礎となる泳ぎ方です。
クロールが安定して泳げるようになると、泳ぐ姿勢や息継ぎの仕方など、他の泳ぎ方の練習にも十分に活かせますよ。
小学生への水泳の教え方|親子で進める練習の流れ

ここでは、子どもへの水泳の教え方について、進め方のポイントを解説します。
ポイントを押さえながら、無理なく楽しく練習を進めていきましょう。
5ステップをどう進める?練習の進め方のポイント
水慣れから息継ぎまでの各ステップは、一度に進めるのではなく、子どもの習熟度に合わせて段階的に進めていくことがポイントです。
水への恐怖心が残っていると、「水に浮く」「バタ足で進む」などの段階でつまずいてしまう可能性が高くなります。
そのため、子どもの理解度に合わせて水慣れの段階まで戻ったり、同じ練習を繰り返したりしながら、水泳の基本動作を定着させていきましょう。
水泳は、頭で考えるよりも、体で感じて覚えていく部分が多いスポーツです。
子どもができるようになるまで、各ステップを何度も繰り返して練習していきましょう。
焦らず順番に進めていくことで、子どもも少しずつできるようになっていきます。
1回の練習でやることと目安時間の考え方
1回の練習は、「水慣れ(5〜10分)→基礎練習(10〜20分)→まとめ(5分)」の流れで進めていくこともポイントのひとつです。
小学生の子どもが1回に集中できる時間はそれほど長くなく、およそ15~30分と言われています。
集中できる時間に合わせて練習を進めていけば、1時間何となく泳ぐよりも理解が深まりやすくなるでしょう。
また、水中で長時間練習していると、疲労や体温低下などのリスクも高まります。
短い時間で区切って練習するという構成は、安全面においてもメリットがあるといえます。
【ステップ別】小学生の水泳の教え方|親が意識したいポイント

ここでは、子どもに水泳を教えるうえで、保護者が意識しておきたいポイントをステップ別に解説します。
ポイントを掴んで、子どもが楽しく水泳を学べる環境を作ってあげてください。
水慣れ|顔つけ・水遊びで「怖くない」と感じられるようにする
水に恐怖心を持っている子どもにとって、水に触れることは大きな第一歩です。
子どもができることから、少しずつ取り組んでみましょう。
水は怖くない、楽しいものだということを子どもに理解してもらうためにも、子どもと身体を密着させながら、お風呂やプールに一緒につかってみましょう。
さらに、水に手を入れる、両手で水をすくってみる、水面をなでるなど、日常生活の中で水に触れる機会を増やしていきます。
お風呂では、おもちゃやジョウロを使って水遊びをするのも効果的です。
「ほっぺにお湯をかけてみる」「水をすくって少し顔をつけてみる」と、水に触れる面積を徐々に増やしていきましょう。
自分から積極的に水遊びを楽しむようになれば、水への恐怖心も薄れていくはずです。
浮く|けのびで体の力を抜く感覚を覚える
水に浮く練習では、力が入りすぎてしまい、なかなかうまくいかないことも多いかもしれません。
しかし、力を抜くコツさえ掴めれば、自然と体が水に支えられる感覚が分かってきます。
最初は保護者の方が見本を見せ、体の力を抜けば自然と体が浮いてくることを教えてあげましょう。
子どもが水中で仰向けになったら、そっと背中やお尻を支えます。
手足に力が入っていると沈みやすくなるため、「体をダラーンとしてみよう」などと声をかけ、無駄な力を抜くように促します。
力を抜く感覚に慣れてきたら、支える手を少しずつ減らしていってください。
子どもが一人で5秒ほど浮けるようになれば、バタ足や息継ぎの練習にも取り組めるようになります。
バタ足|足の付け根から小さく動かす感覚をつかむ
バタ足を練習する際、慣れないうちは無意識に膝から曲げてしまうことがあります。
そのため、足の付け根から動かす感覚を体で覚えることがとても重要です。
まずはプールのへりにつかまって、足をまっすぐに伸ばしましょう。
膝ではなく、足の付け根からリズミカルに上下に動かします。

引用元:講談社 FRaU edu
「足を伸ばして、小さくバタバタしよう」と声をかけ、伸ばした足を小さく動かすことを意識させてください。
ビート板を使ってバタ足の練習をするときも、短い距離から始めて、バタ足だけで進む練習をします。
子どもの様子を見ながら、少しずつ距離を延ばしていきましょう。
手の動き|クロールの腕の動きをゆっくり確認しながら覚える
すべての泳ぎの基礎となるクロールは、「水のかき方」がポイントです。
手の動きをゆっくり確認しながら覚えていきましょう。
一気に両手を動かすのではなく、片手ずつ前から後ろへ回す動きを意識させてください。
水の中で前に手を入れて、おへその横あたりまでかいていきます。
お風呂でお湯をかきながら練習してみるのもよいでしょう。

引用元:コナミスポーツ
実際にプールで練習するときには、立った姿勢で水をかく動きだけを集中的に行う練習や、ビート板で体を支えながら片手だけを動かす練習が有効です。

引用元:小学館 みんなの教育技術
手の動きがバタ足と連動してくると、少しずつクロールのフォームもできあがっていきます。
息継ぎ|立ったままの練習から呼吸のタイミングを覚える
クロールを練習するうえで、いちばん難しいと言われるのが息継ぎです。
息継ぎについては、まず水中で立ったまま手を回し、呼吸のタイミングを体で覚えていくことがポイントです。
呼吸のタイミングが分かってきたら、プールの壁につかまって「顔をつける→息をブクブク吐く→顔を上げて吸う」という流れを何度も練習し、息継ぎの方法を身につけていきましょう。
ただし、クロールの息継ぎでは、頭を前に上げる必要はありません。
顔を横に向ければ口は自然と水面に出るため、ビート板を使って息継ぎの練習をする際には、顔を横に向けて息を吸う練習を重点的に行ってください。
小学生の水泳の教え方で困ったときの対処法

子どもに水泳を教える際、水への恐怖心がなかなか消えなかったり、基本動作がうまくできなかったりと、思うように進まないこともあるでしょう。
ここでは、練習で困ったときにどのように対処していけばよいのかを解説します。
水を怖がるときはどうする?
水の恐怖心を減らすためには、顔の一部から少しずつ水に触れられるようにしていくことが重要です。
たとえば、両手で水をすくって頬につけてみる、両手で水をすくって顔を1秒つけてみるなど、少しずつ段階を踏んで慣らしていきましょう。
水は怖くないということを、まずは保護者が見せてあげることもコツのひとつ。
子どもはまねをすることが好きなので、水への恐怖心の克服が早まる可能性があります。
兄弟姉妹がいる場合は、ぜひ一緒にやってみてください。
まずはお風呂のお湯から試してみるとよいでしょう。
子どもの「苦手」に関するメカニズムについて、以下の記事で詳しく解説しています。
克服する方法についても紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
この夏休みは怖いものを一つ克服!子どもの成長に繋がるヒントを紹介!
バタ足がうまくできないときはどうする?
バタ足がうまくできないときは、プールだけでなく、布団や床の上でうつ伏せになって練習してみるのもおすすめです。
うつ伏せになると、泳ぐ姿勢と同じ形で練習することができます。
床にクッションや布団を敷き、うつ伏せになって顎を床につけます。
両腕は上に伸ばし、身体を一直線に保ちましょう。
この姿勢で、太ももの付け根から足を上げて蹴り下ろす動作を何度も繰り返します。
1分間の練習を2〜3セット行い、セットの間には30秒ほど休憩を取ってください。
膝から曲げないよう意識して繰り返すことで、正しいバタ足の形が少しずつ身についていきます。
できるだけ毎日続けてみましょう。
息継ぎができないときはどうする?
クロールでの息継ぎは、吸うことよりも吐くことがポイントです。
水中でしっかり息を吐ききることができると、自然と次の呼吸がしやすくなります。
息継ぎがうまくできないときは、水中で息を吐ききる練習をしてみましょう。
たとえば、お風呂の中に座り、目から下をお湯に沈めます。
鼻からゆっくり息を吐いていき、ある程度吐いたら口をお湯の外に出します。
すると、自然と空気を吸うことができます。
これを何度も繰り返していきましょう。
慣れてきたら、泳ぐときと同様、顔全体を水につけて息継ぎの練習をしてみましょう。
水中で息を吐くことを意識しながら、焦らず根気強く取り組むことが重要です。
親が小学生に水泳を教えるときのコツ

子どもが水泳を練習する際、楽しくなければすぐに飽きてしまうこともあるでしょう。
水泳を教えるときのコツをつかんで、子どもが無理なく楽しく水泳を学べるようにしていきましょう。
無理にさせず「楽しい気持ち」を大切にする
無理にさせず、子どもの「楽しい気持ち」を大切にしましょう。
泳ぐことを強制してしまうと、かえって水泳を嫌いになってしまう可能性があります。
教えている間は、泳ぎが上達することよりも、「水泳が楽しい」という思いを育むことを心がけてください。
バタ足や息継ぎに挑戦し、少しずつできることが増えていくと、子どももだんだんと泳ぐことが楽しく感じられるようになっていくはずです。
無理強いせず、子どもの気持ちに寄り添いながら、親子の楽しい時間を共有していきましょう。
できたことをしっかり褒めて自信につなげる
子どもは、誰よりもお父さんやお母さんから褒められると、とても嬉しく感じるものです。
褒められることで泳ぐことへのモチベーションも上がり、「もっとがんばろう」という気持ちも湧いてくるでしょう。
「顔に水をつけられた」「水に浮くことができた」など、ほんの少しでもできたことがあれば、「水に顔をつけられてすごいね!」「バタ足ちゃんとできたね!」と、具体的に褒めてあげてください。
前向きな声かけをすることで、子どもの自信にもつながっていきます。
子どものやる気や自己肯定感を伸ばす声かけについては、以下の記事もぜひ参考にしてください。
知っておきたい! 子どものやる気をグングン伸ばす「言葉がけ」とは!
自己肯定感をグッと高める! 子どもへの接し方とは?
小学生の自己肯定感を高める方法とは? 子どもと今すぐ始められること!
教えすぎず、見守ることも大切にする
子どもに水泳を教える際には、過度に教えすぎず、見守ることも大切にしましょう。
水に入るときにすぐに体を支えたり、手を引いてあげたりと、ついサポートしたくなってしまう保護者の方もいるかもしれません。
しかし、水に慣れて泳げるようになるには、自分の力で挑戦するという姿勢が不可欠です。
たとえば、浮く練習をするときは最初だけ支え、そのあとは見守るなど、必要なときだけ支えてあげてください。
サポートを最低限にすることで、子どもは「自分の力でできた!」という達成感を得られ、自信も少しずつついていくでしょう。
水泳の教え方に迷ったら|スクールも一つの選択肢

子どもに水泳を教えようと思っても、時間が取れなかったり、自分があまり泳ぎが得意でなかったりする場合もあるでしょう。
そのような際、スイミングスクールに頼るのも選択肢のひとつです。
ここでは、スクールのメリットについてもあわせて解説していきます。
親だけで教えるのが難しいと感じるとき
なかなか水に対する恐怖心が消えない、子どもが言うことを聞いてくれないなど、教えることが難しいと感じるときは、スクールを選ぶのもよいでしょう。
保護者が直接教えると、「言うことを聞かない」といった場面でケンカになってしまうこともあり、お互いにストレスがたまってしまうことがあります。
第三者の先生が教えることで、親子の間に適度な距離が生まれ、関係も保ちやすくなるでしょう。
無理に一人でがんばろうとせず、スクールに通うことも検討してみてください。
なお、スクールは少しハードルが高い…と感じる人は、市民プールなどで行われる水泳教室を検討してみてもよいでしょう。
受講料も手頃なので、気軽に試すことができます。
スクールに任せたほうがよいとき
練習を重ねてもなかなか上達しない場合は、スクールに任せた方がよいこともあります。
スクールの先生から指導を受けることで、子どもも反抗しづらくなり、素直に練習に取り組みやすくなるでしょう。
また、スクールでは専門の先生が子ども一人ひとりに合った指導をしてくれます。
段階的に学ぶことができるため、無理なく上達できる可能性も高まります。
「練習してもなかなかうまくならないな」と感じたときは、スクールを活用することもひとつの方法だと覚えておいてください。
水泳は、「全身運動が無理なくできる」「心肺機能を鍛えられる」など、子どもにとってたくさんのメリットがあることから人気の習い事となっています。
以下の記事も、ぜひ参考にしてください。
小学生の習い事おすすめは?選び方やメリットも紹介!
子どもの非認知能力を伸ばすお勧めの習い事とは?ポイントもご紹介!
小学生の水泳は焦らず順番に進めよう

小学生に水泳を教えるときは、焦らず順番に進めていくことがポイントです。
水に慣れることから、安定してクロールで泳げるようになるまで段階的に教えることで、少しずつ技術が身についていきます。
小学校低学年の間は、水に慣れて浮けるようになるまでで十分です。
水に触れたり、頬に少しつけてみたりと、「水は怖くない」という感覚を根気強く育てながら、水に慣れていきましょう。
なかなか上達しない場合は、スイミングスクールを活用するのも一つの方法です。
「水泳は楽しい」という思いを育みつつ、親子で一緒に成長していく時間を大切にしてください。






